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(机に向かい、カリカリとペンを躍らせる。)
(今日を、昨日を、一昨日を。冒険者を始めてから日々薄れぬ記憶の蓄積。それを文章に書き残す。) (傍らにはいつの間にか女性が1人、お茶を持ってきてくれたようだ。かちゃり、小さく音を鳴らしてソーサーを置き、何を書いているのか尋ねてくる。) (手を止め、しかし文面に目を落としたまま) ん。短編集、書こうと思ってよ。なんかこの街の冒険者の話、誰もが綴って、誰もが語らなきゃ、漏れが出そうでな。 どっかのばかも、あっちのあほも、どいつもこいつも、ただ綴られぬ歴史に埋もれていくにはもったいねーやつばっかりだ。 ホントは本職のやつが紡げばいんだけどよ。そいつは自分のこと語る気なさげだし、そいつも全部知ってるわけじゃなかろうしな。 俺だって全部知ってるわけじゃあねえが、補完してやらねえと。そいつのことや、周りのこと。 書き手が俺、つーのが、残念に思うが。 (はあ、と息を零し、) 書き終わったら読んでくれよ。 お前が気に入ったら、店舗の本棚に並べるからよ。まずは第一巻から。ゆっくり。 (そしてまた意識を紙面に戻し、カリカリと物語を綴ってゆく) PR |
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